基本情報:敷地概要・住宅概要・算定条件

ARCHITREND エコナビの目的A330100_kih_sec01
地球規模での環境意識の高まりの中、住まいにおいてもエネルギー消費量や二酸化炭素排出量を事前に計画し、住まい手とコミュニケーションを取りながら住まいを創っていくことが求められています。
ARCHITREND エコナビでは、実設計において、目安となる定量的なデータを示しながら住まい手とコミュニケーションを取り、住まい方も含めてお互いが納得できる形で計画を進めていける設計ツールを目指しました。
省エネルギー基準の改正に伴い、公的な「一次エネルギー消費量算定プログラム」も公開され、また海外からも様々な指標や計算ツールも出てくる中、エネルギー基準や不動産設計に関わる定量的な算出ができますが、家族の生活実態を踏まえた住まい手とのコミュニケーションに使える設計ツールはありませんでした。
そこで、床面積や家族人数など実態の様子など個々の計画で異なる要素をなるべく取り入れ、より実際の設計に近い値を計算できるように製作しました。
入居後もこれらの計算結果を一つの目標として、実際のエネルギー消費量を意識しつつ住まい手と作り手が一緒に住まい方の工夫を考えながら住まいと付き合っていくことができれば、本ツールの目的は十分果たせると考えます。

基本的な考え方A330100_kih_sec02
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計算根拠となる数値が乱立するのは好ましくないため、ここでのエネルギー計算の根拠は、以下が基になっています。 ① 住宅事業建築主基準 ② 自立循環型住宅への設計ガイドライン ③ 平成25年省エネルギー基準に準拠した算定・判断の方法及び解説 設備に関して詳細な住宅事業建築主基準の計算値に、自立循環型住宅の設計ガイドラインのパッシブ手法(日射熱利用、自然風利用、日射遮蔽、昼光利用)の削減率を乗じてエネルギー量を算出します。 |
さらにエネルギーの面積按分や人数按分など、より実態のエネルギー量に近い値となるように調整し、家電設計や薪ストーブ設計、集合住宅設計などの独自基準も入れています。
また、設計書で選択した設備の使用エネルギー種別毎に、CO2排出量とランニングコストを算出しています。
メモ
- 本ツールは様々な条件から実態に近いシミュレーション値を計算しておりますが、その計算結果を実態のエネルギー量として保証するものではございません。

基本情報:シートタイトル・工事場所A330100_kih_sec03
■ シートタイトル
物件名称が取り込みされます。ここでの名称は、EXCEL書出する際に提案シートに反映されます。
■ 工事場所/住居表示
物件情報DLGで登録した工事場所/住居表示が連動します。上図のボタンより、工事場所/住居表示から「省エネ地域区分」と「パッシブ地域区分」を設定することができます。ここで設定された各地域区分は、「物件初期設定」に書き込まれます。

基本情報:省エネ地域区分・パッシブ地域区分A330100_kih_sec04
■ 省エネ地域区分
「物件初期設定:性能・地域条件-地域」の「新省エネ地域」タブで設定された地域区分が取り込まれます。
省エネ地域区分は、計算結果に大きく影響するため、適切に選択してください。また、設定を変更した場合は、暖房の断熱外皮計画の暖房方式と熱損失係数、冷房の冷房方式も合わせて確認してください。
■ パッシブ地域区分
「物件初期設定:性能・地域条件-地域」の「パッシブ地域」で設定された地域区分が取り込まれます。
パッシブ地域区分は 2009年に改正され、3つ(い~は地域)に整理されましたが、自立循環型住宅の設計では、旧パッシブ地域(い~ほ地域)にて設計するため旧地域を選択します。パッシブ地域区分は、日射熱利用の削減率に影響するため、適切に選択してください。

基本情報:居住家族数A330100_kih_sec05
■ 居住家族数
給湯・家電・調理・水のシミュレーションにおいて、家族数に応じて補正されます。

基本情報:建物形態A330100_kih_sec06
■建物形態
建物形態の選択で戸建てと共同住宅等が選択可能です。
変化値は戸建て住宅の熱損失割合を100として、共同住宅は位置によって隣室には熱損失無しと仮定して割合を変化させています。

基本情報:LDKの面積・LDK以外の居室面積・その他面積・延床面積A330100_kih_sec07
■ LDKの面積 / ■ LDK以外の面積 / ■ その他の面積
「外皮性能計算」→「平面図」の優先順で、物件の図面データから取り込みが可能です。データが存在しない場合、または取り込みをしない場合は、自立循環型住宅の一般モデルプランの面積が取り込みされます。
■ 延床面積
LDK・LDK以外・その他の面積の合計値が表示されます。
これらの面積は、「暖房」、「冷房」、「照明」のシミュレーション時に考慮されます。「暖房・冷房」で全館連続暖冷房を選択した場合は延床面積按分、部分間欠暖冷房を選択した場合は、LDKとLDK以外の居室で面積按分をおこないます。非居室は、暖冷房無しとしています。
「照明」は、LDK、LDK以外の居室、非居室それぞれで面積按分としています。

基本情報:建物気積A330100_kih_sec08
■ 建物気積
「温熱環境計算」→「平面図」の優先順で物件の図面データから取り込みが可能です。データが存在しない場合、または取り込みをしない場合は、自立循環型住宅の一般モデルプランの気積が取り込まれます。
気積は、「換気」に影響します。「換気」では、気積に応じて按分を行っています。

基本情報:基準プラン値指定A330100_kih_sec09
■ 基準プラン値指定
「平成11年省エネルギー基準」と、断熱外皮のみを「平成4年省エネルギー基準」に変更した場合を選択できます。

基本情報:電力会社A330100_kih_sec10
■ 電力会社
最寄りの電力会社を指定します。Co2削減量に影響します。

基本情報:ガス種類A330100_kih_sec11
■ ガス種類
使用するガスの種類を選択します。光熱費及びCo2削減量に影響します。