
U値シミュレート
入力した熱的境界データより平均外皮熱貫流率(UA)を計算し、等級を確認します。仕様や数値を変更しながら、計算結果をシミュレートすることも可能です。
外皮平均熱貫流率(UA)とは、内外の温度差が1度の場合の部位の熱損失量の合計を外皮等の面積の合計で除した値です。室内から室外にどのくらい熱が逃げやすい、もしくは侵入しやすいかを表す指標となっていて、数値が小さいほど断熱性が高い住宅となります。

外皮平均熱貫流率を確認するA560430_usm_sec01
「シミュレート」メニューから「U値シミュレート」を選びます。
- 「U値シミュレート」ダイアログで計算結果を確認します。
- 目標等級と計算結果を比較して、目標等級以上なら青字、劣る場合は赤字で判定が表示されます。
- 「-」をクリックすると、熱的境界の小計と外皮平均熱貫流率の計算結果のみが表示されます。
- 確認を終えたら、「閉じる」をクリックします。

仕様を変更してシミュレートするにはA560430_usm_sec02
熱的境界の仕様や寸法、面積などを変更しても基準値を満たすかどうか、「U値シミュレート」ダイアログ内でシミュレートすることができます。また、シミュレートの結果を熱的境界データに反映することも可能です。
ここでは、熱的境界(建具)のランクを下げて(実質熱貫流率の高い材料に変更)、基準値を満たすかどうか検討してみます。
- 「U値シミュレート」ダイアログ内で、変更する熱的境界データを選択します(ドラッグで複数選択可能)。
- 「仕様を入れ替える」をクリックして、「熱的境界仕様選択」ダイアログで仕様を選択します。
高さや幅の寸法、面積を変更する場合は、直接そのセルをダブルクリックして数値を入力します。 - 計算値が変更されるので、判定結果を確認します。
※ シミュレートのみが目的の場合は、このまま「閉じる」をクリックします(変更内容は破棄されます)。 - 変更した内容をデータに反映する場合は、「変更内容 ⇒ 図面」をクリックします。
- 確認画面で「OK」をクリックします。
- 確認画面で「OK」をクリックします。
熱的境界データを属性変更すると、仕様が変更されたことを確認できます。
メモ
- 「U値シミュレート」ダイアログ内での変更を熱的境界データに反映できるのは、次の項目のみです。
・各熱的境界データの仕様
・高さと幅の寸法(外壁、階間、ドア、窓)
・土間周長(基礎) - セルの色は、次を表します。
緑色 | 「変更内容 ⇒ 図面」で変更を熱的境界データに反映できます。 |
黄色 | セルを変更できますが、熱的境界データに反映できません(シミュレートのみ) |
白色 | 変更できません。 |

「U値シミュレート」ダイアログの機能A560430_usm_sec03
階 | モニタに表示されている図面の階を切り替えます。 ※ 熱的境界データのセルをクリックすると、そのデータのある図面の階に切り替わり、そのデータがモニタに赤く表示されます。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Zoom | 一覧で選択されている部位をモニタに拡大表示します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
地域 | 「物件初期設定:性能・地域条件-地域」の「新省エネ地域」タブで設定した地域区分を表示します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
住宅種類 | 「専用初期設定:高さ」の「住宅種類」で設定した住宅種類を表示します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
計算値 | このダイアログで計算した外皮平均熱貫流率(UA)を表示します。 ※ 丸めには、「専用初期設定:丸め」の「外皮平均熱貫流率」が影響します。 |
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
基準値 | 指定した地域の基準値を表示します。なお、8地域の基準値はありません。 ※ 丸めには、「専用初期設定:丸め」の「外皮平均熱貫流率」が影響します。
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
判定 | 「計算値」と「基準値」から計算結果が何等級になるかを表示します。「物件初期設定:性能・地域条件-目標等級」の「断熱等性能等級」で設定した目標等級と比較して、目標等級以上なら青字、劣る場合は赤字で判定表示します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
仕様を入れ替える | セルで選択した熱的境界データの仕様を変更します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
変更内容 ⇒ 図面 | 緑色のセルで変更した内容を熱的境界データの属性に反映します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
+、- | 「-」をクリックすると、熱的境界の小計と外皮平均熱貫流率の計算結果のみを表示します。「+」をクリックすると、各熱的境界を展開して一覧表示します。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() |
一覧のデータをクリップボードへコピーします。コピー後、他のアプリケーションで貼り付けて使用できます。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
![]() |
ダイアログの項目に関連する初期設定を確認できます。ツリーに「関連項目」が表示され、関連する分類項目が表示されます。 |
外皮面積合計(A)=① | 各熱的境界データの面積小計を合計した数値です。 |
外皮熱損失量(A・U・H)=② | 各熱的境界データの熱損失量小計を合計した数値です。 |
外皮平均熱貫流率(UA)=②/① | 外皮熱損失量(②)÷ 外皮面積合計(①)の結果の数値です。 |
メモ
- 「部位名」に表示される「R-1」「W南-1」など熱的境界データの名称に付く記号は、「専用初期設定:記号」で設定します。
※ 階間部の軒桁一般部、胴差一般部、土台一般部、400㎜を超える基礎立ち上りの境界記号には、「外壁」の記号(初期値:W)が使用されます。
なお、一般部以外の軒桁、胴差、土台には、「軒桁」「胴差」「土台」で設定している記号が使用されます。 - 「部位名」に表示される熱的境界(壁)は、方位ごとに熱的境界(壁)、熱的境界(妻壁)の順で番号が割り付けられます。