プレカットデータ(CEDXM)読み込み/プレカット・wallstatデータ(CEDXM)書き出し
CEDXM形式のデータファイル(.xml)を介して、プレカットCADと連携します。
CEDXM(シーデクセマ)とは、意匠CADとプレカットCAD間のデータ連携を目的として構築された標準的なファイルフォーマットです。詳しくは、「特定非営利活動法人シーデクセマ評議会」のホームページを参照してください。
メモ
- プレカットCADのデータを、新規物件として取り込むこともできます。
- 書き出したCEDXMファイルは、木造住宅倒壊解析ソフト「wallstat」や他社の構造計算ソフトに読み込んで利用することもできます。

プレカットCADデータを床小屋伏図に取り込むA612815_fpi_sec01
プレカットCADから出力したCEDXM形式のデータファイル(.xml)を、床小屋伏図に取り込みます。
床小屋伏図の「プレカットデータ(CEDXM)読み込み」は、CEDXM出力した物件に読み込むことを想定しているため、新規データに読み込んだ場合、基準高さや読み込み後の追記・編集などに支障が出ます。
(新規データに読み込む場合は、「新規物件でプレカットCADデータを取り込む」を参照)
なお、取り込み先の床小屋伏図に入力されている部材データはすべて削除されます。
- 「ファイル」メニューから「他プログラム専用連携」の「プレカットデータ(CEDXM)読み込み」を選びます。
- 「プレカットデータ(CEDXM)読み込み」ダイアログで、読み込むファイル(.xml)を指定して「開く」をクリックします。
- 「CEDXM読込」ダイアログの「対象部材」で、読み込む部材を選びます。対象外の部材はクリックしてOFFに変更します。
- 「部位名」に「未設定」が表示された場合は、「属性種別」のセルで部材を割り当てます。
※ 取り込まない部材は「対象部材なし」にします。 - 「樹種」「等級」に「未設定」が表示された場合は、「材種マスタ」のセルで材種マスタの樹種と等級を割り当てます。
※ マスタに登録されていない樹種や等級があるときは、「材種マスタ編集」で登録します。 - 「金物」に「未設定」が表示された場合は、「金物マスタ」のセルで金物マスタの金物を割り当てます。
- 読み込み時に行う処理を選択して、「OK」をクリックします。
- 「図面選択」をONにした場合は、続けて「自動立上」ダイアログで階を指定し、「読み込み」をクリックします。Ctrlキーで複数階の選択も可能です。
- 床小屋伏図にデータが読み込まれます。
図面選択 | 読み込む階を選択する場合はONにします。複数階の図面をまとめて読み込むことができます。OFFにすると、現在階の図面のみ読み込みます。 |
仕口/継手処理 | 読み込んだ部材の端部形状により、仕口・継手部分の取り合いを自動処理する場合はONにします。プレカットCADで生成した横架材端部の持出し量のまま読み込む場合はOFFにします。 |
図面化処理 | 読み込んだ後に図面化を行う場合はONにします。異なる部材の接合部分がクリップされます。 |
メモ
- ファイル読み込み時に、高さの情報が異なる場合は確認画面が表示されます。
読み込みを中止するには「はい」、読み込みを継続するには「いいえ」を選びます。 - 土台の下端と基礎の高さの差が0.1mm以下の場合は基礎パッキン無し、差が0.1mmより大きく100.0mm未満の場合は基礎パッキン有りで読み込みます。
- 連携するデータは次の通りです。
柱材 | 管柱、通し柱、半柱、1/4柱、床柱、ポーチ柱(角・丸)、小屋束、床束 |
横架材 | 土台、大引、火打土台、梁、軒桁、火打梁、母屋、棟木、隅木、谷木、枕梁、登梁、頭つなぎ、小屋梁、胴差 |
耐力壁 | 耐力壁 |
補助材 | 間柱、窓台、窓まぐさ、根太、垂木 ※ 1階の根太は「根太1」、2階以上の根太は「根太2」となります。 |

プレカットCADにデータを出力するA612815_fpi_sec03
プレカットCADに連携するためのCEDXM形式のデータファイル(.xml)を作成します。
「物件選択」ダイアログの「処理」メニューにある「プレカット連携」の「CEDXM書き込み」も同じ操作です。
連携前に確認すること
平面図に通り芯が入力されているか
通り芯は、プレカットCAD側の基準位置やグリッド情報に使用されます。通り芯がない場合、プレカットCADで編集したデータを再度取り込む際に、座標がずれることがあります。
通り芯を一括入力するときは、「物件初期設定:CAD関連-通り芯」の【一括入力】の「間隔」を、プレカットCADの基本モジュールと同じに設定しておきます。
モジュール寸法は正しいか
「物件初期設定:CAD関連-初期グリッド・用紙」の【グリッド設定】の「間隔 X」が基本モジュールとして連動します。この設定値のグリッド間隔で図面が入力されているか確認します。
木造床小屋伏図で、部材に芯々考慮がされているか
プレカットCADでは部材の伸び返りの情報が必要になるため、すべての横架材が芯基準で入力されて伸び返り値が設定されていることを確認します。
プレカットデータ(CEDXM)に書き出す
- 「ファイル」メニューから「他プログラム専用連携」の「プレカット・wallstatデータ(CEDXM)書き出し」を選びます。
- 「エクスポートするファイルの選択」ダイアログで、ファイルの保存先とファイル名を設定して「保存」をクリックします。
- 「条件設定」を確認して、「OK」をクリックします。
工法 在来軸組工法か金物工法かを選びます。金物工法の場合は「金物」を選び、「詳細」でその工法を選びます。どちらにも該当しないときは「その他」を選び、「詳細」に工法名を入力します。 基本モジュール 連携する物件の基本モジュールを入力します。プレカットCAD側の基本モジュールになります。「物件初期設定:CAD関連-初期グリッド・用紙」の【グリッド設定】の「間隔 X」の値が連動します。 土台せい 土台のせいの高さを入力します。1階床伏図に入力されている土台のせい(なければ木造構造材マスタの土台のせい)が連動します。
プレカットCAD連携に必要な「構造基準レベル」は土台の上端を基準とするため、この土台せいと物件情報の基礎高、軒高、階高、床高から算出します。平面図の構造材を対象とする 床小屋伏図から構造材を連携する場合は通常、OFFにします。
床小屋伏図がない場合やプレカットCADで構造材を自動配置する場合はONにして、平面図から柱・間柱・耐力壁を連携します。このとき、「樹種・等級設定」をクリックして、プレカットCADに登録されている材木の樹種と等級を設定します。
※ ONにしたときは、確認画面が表示されます。
地震用重量 木造住宅倒壊解析ソフト「wallstat」や他社の構造計算ソフトに連携出力するには、「地震用重量」をONにして建物の各階重量を入力します。
初期値で重量がセットされていない場合や、もっと重い条件に変更したい場合は、「簡易計算」をクリックして「地震用重量簡易計算」ダイアログで計算条件を設定して重量を算出します。「OK」をクリックすると、セットされます。
※「地震用重量簡易計算」ダイアログの「面積」の初期値は、物件情報の「面積」が連動します。 - エクスポートか開始され、指定した場所にCEDXMファイルが作成されます。
メモ
- ファイルを作成する際に物件情報と図面をチェックし、問題がある場合は確認画面が表示されます。
内容を確認して、書き込みを継続するには「継続」、中止するには「中止」を選びます。
チェックする内容と解決方法は次の通りです。分類 条件 解決方法 物件情報 主構造が「木」以外 「物件初期設定:基準高さ情報」の「主構造」を「木」に設定 1階平面図に通り芯が入力されていない 1階平面図に通り芯を入力 通り芯の間隔が2000mmより大きい 「物件初期設定:CAD関連-通り芯」の【一括入力】の「間隔」を見直して、再度通り芯を入力 1階の床厚の設定が100mm未満 「物件初期設定:基準高さ情報」の「1F 床厚」に、土台下端から床仕上面までの値を入力 整合性 平面図⇔平面詳細図の整合性がない 「図面整合チェック」で平面図と平面詳細図の整合性をチェックし、修正 平面図⇔木造壁量計算図の整合性がない 「図面整合チェック」で平面図と木造壁量計算図の整合性をチェックし、修正

プレカット連携するデータA612815_fpi_sec04
中間フォーマット分類 | データ内容 |
ファイル情報 | 連携バージョン/CADシステム/ファイル出力日 |
物件情報 | 物件情報 |
入力点情報(通り芯) | 平面図:通り芯 |
入力点情報(特殊線分) | 平面図:通り芯 |
入力点情報(特殊点) | 平面図:補助点 |
部屋情報 | 平面図:部屋 |
外壁線情報 | 平面図:部屋領域の外周 |
壁情報 ※1 | 平面図:壁(右側/左側それぞれ) |
開口情報 | 平面図:建具(AM建具の場合のみ建具情報あり) |
出窓情報 | 平面図:出窓壁 |
バルコニー情報 | 平面図:バルコニー(バルコニーシンボルは部屋として連動) |
床開口情報 | 平面図:床下収納/床下点検口 |
寸法注記情報 | 平面図、床小屋伏図:寸法線 床小屋伏図:特記/汎用線分+文字列 |
屋根情報 | 屋根伏図:屋根/庇 |
屋根開口情報 | 屋根伏図:ドーマ/トップライト |
構造材情報(横架材) | 床小屋伏図:梁系部材/端部形状/火打 |
構造材情報(柱材) ※2 | 床小屋伏図:軸系部材 もしくは 平面図:柱/柱勝ち |
補助部材情報 | 床小屋伏図:補助部材 |
構造情報(床区画/存在床倍率床区画) ※3 | 木造壁量計算:床/屋根構面 |
接合金物情報 | 木造壁量計算 :金物(柱頭・脚)/仕様(N値) 床小屋伏図:柱材の柱頭・柱脚 床小屋伏図:横架材の端部形状 |
樹種・等級情報 | 床小屋伏図:柱材・横架材の「積算」タブの樹種・等級 |
基礎情報 | 基礎伏図:布基礎 |
※1 たれ腰壁はプレカットCADには全壁として読み込まれるため、修正が必要です。 ※2 「平面図の構造材を対象とする」の設定によります。 ※3 wallstatの床(床構面)に連動します。 |
上表にある、床小屋伏図の「梁系部材」「軸系部材」「補助部材」は次を指します。
梁系部材 | 土台・火打土台・大引・床梁・胴差・間仕切桁(床)・桁(床)・梁(床)・火打梁(床)・頭つなぎ(床)・マクラ(床)・軒桁・丸太・化粧丸太・小屋梁・妻梁・敷梁・登梁・谷木・隅木・母屋・鼻母屋・間仕切桁(小屋)・桁(小屋)・梁(小屋)・火打梁(小屋)・頭つなぎ(小屋)・マクラ(小屋) |
軸系部材 | 通し柱・管柱・丸柱・半柱・1/4柱・床柱・ポーチ柱(角型)・ポーチ柱(丸型)・束・小屋束 |
補助部材 | 間柱(和)・間柱(洋)・吊間柱(和)・吊間柱(洋)・耐力壁・窓台・窓マグサ・根太1・根太2・垂木 |